Xmajor blog

Xmajor の活動の記録や,メンバーが考えていること,メンバーの素顔(?)などを綴っていきます!

地域活性は日本にとって本当に必要か?〜Xmajor勉強会 第1回〜

 Xmajorでは本年度からメンバーの学びと思考力を向上させるためにメンバー内での勉強会を始めました。今回はその第一回目、テーマは「地域活性」です。

 

 現代の日本において、地方の過疎化の問題は皆さんもよく聞くと思います。その結果、地方各地で町興しの試みが活発になっています。

地方大学でも「大学と地域が連携して地域活性を行う」いわゆるCOC事業が行われています。Xmajorメンバーの住む京都でも、京都大学COC事業立ち上げや、同志社大学の地域活性プロジェクトなどがあります。

このように、地域活性に対して多くの人は肯定的ではないでしょうか?

 しかし一部の人は、経済の活性化、エネルギー効率の観点から、都市一極集中を良しとする意見もあがっています。

 このような中、私は地域活性活動の目指す姿「地域活性した日本」が本当に日本にとって良いのか疑問を感じました。そこで地域活性は本当に日本にとって必要か、いま一度みんなで考えなおしたいと思います。

大学生である私達がこの問題を考えることで、自分の住む街を見つめなおし、将来の日本を考える上で地域の観点を持つきっかけにしたいと考えました。

 

 今回の議論では「地域活性は本当に必要なのか?」という問いに対してYES/NOとその理由を出す事を最終目標としました。そのために以下の流れで議論を行いました。

  1. 「地域活性した状態」の定義を決める。
  2. 関係する組織・人のメリット・デメリットをあげる。
  3. メリット・デメリットのうちインパクトの大きいものを選ぶ
  4. 地域活性が必要か結論を出す

それでは、これから当日話した内容のまとめを紹介します!

 

・地域活性した状態を定義する

まず、メンバー全員で「地域活性した状態」と聞いて思いつく状態を列挙しました。

挙がった意見には「将来も人口が維持できる」「一定の経済規模」、「若者の就職・進学先が地元である」という政策的なものから、「ゆるキャラ」、「B級グルメの食べくらべ祭り」など流行にのった意見もありました。

 

 次にそれぞれについて、「それを行う理由」を考えました。

なぜこうするかと言うと、意見どうしの関係を明確にし、地域活性状態の定義を決めるためです。その結果、以下のものが挙がりました。

  •  人口維持(自治体の収入のため、心理的な活気の維持とくに若者の維持が重要)

  •  個人の収入維持・向上(現地の人の生活費、収入格差の是正)

  •   地域全体の雇用維持・向上(外部から人を呼びこむ、収入アップ、心理的な活気の維持)

  •   住人・観光客の増加(人口維持、収入維持、雇用維持のため)

  •   知名度アップ(住人増加、観光客増加のため)

これらの関係を図にしたものが以下です。

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皆さんはこれを見てどう考えますか?

私は一見すると知名度アップした状態が地域活性した状態と定義できそうに思います。

しかしメンバー内からは「知名度アップすることが、住人増加にそれほど大きく関係しているとは感じない。やはり知名度アップだけでは地域活性という感じはしない」という意見が多く出ました。

そういう意見も踏まえて、感覚的にもしっくり来るという理由から今回は「住人・観光客がたくさんいる状態」を地域活性の状態としました。

 

 

関係する組織・人のメリット・デメリットをあげる

 定義が決まったところで、次に地域活性に関係する組織・人を列挙し、それぞれのメリット・デメリットを考えました。その結果が以下の表です。

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 最後にメンバー各人がそれぞれ、メリット・デメリットを比較して地域活性が必要かどうか結論を出しました。

これだけあると、比較するのが大変です。そこで今回は重要度が高いメリット・デメリットを3つずつ皆で決め、それを比較して各人に結論を出してもらいました!

 

結果は、メンバー全員が「地域活性は必要である」とのこと!

それぞれの理由としては

「メリットを諦めないといけないほど、デメリットが重要であるとは感じない」(神宮)

「デメリットに挙がったものは、活性化のうえで注意する事であって、防ぐことができそう」(児玉・川本)

となりました。

 ただ、今回の議論だけでは網羅されていない話題も多くあると思います。私はこのテーマに本気で結論を出そうと思ったら、もっと勉強が必要だと感じました。

 

以上が今回の「地域活性の必要性」についての議論内容です。

 

 私の通う大学は今年からCOC事業を始めました。これは大学の役割である「社会貢献」を実現する方法のひとつだと思います。

しかし、「こうした事が本当に社会貢献に繋がるのか」そう質問された時、確信をもって説明できるでしょうか。この問に答えれる事は、大学が社会貢献を行う以前に必要な事だと感じませんか?

 この事は地域活性に限った話ではないと思います。世間一般が良しとすることを無思考に受け入れるのではなく、「本当にそれは良いことなのか」を一歩引いて考える事。

これは噂や偏見に流されず、最善の判断を行うために非常に重要なことだと僕は強く感じています。

 Xmajorでは定期的にこのような勉強会を行い、最善の結論を出す力を養っていこうと思います。

 

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(文責:中村)