新プログラム『Xstudy』START!!
学生たちが社会に目を向け興味を持ったテーマについて共同研究をするという3ヶ月半のプログラム『Xstudy』が10月4日にスタートしました。参加学生たちは、
①週に一回のHomeroomという時間に集まってディスカッションをし、
②各自が参考になる授業を受講して活用し、
③文献調査など自主学習をする、
というサイクルを3ヶ月間続けていきます。
詳しくはHPをご覧下さい。→ https://sites.google.com/site/xstudy2012/
2週目の10月11日には、このプログラムに協力して下さっている京都大学学際融合教育研究推進センターの宮野公樹先生に、
「学問・研究するということ、そして大学にいるということ」
というテーマでご講演を頂きました。
(講演の様子。誰も一睡もせず聞き入っています!笑)
非常に素晴らしい講演でしたので、その充実ぶりを参加者の感想にて紹介します。
__________
◆
『自分が今、大学という場所にいる理由を、改めて考えるきっかけとなるお話でした。
「せっかくトップクラスの大学に入ったからには、もっともっと勉強を続けて、世界の課題を先頭に立って解決していける人間になる」大学入学当初まではそう信じていたはずが、いつからか「自分が自分らしく幸せに生きられれば、そのために納得のいく働き方ができれば十分」に…
自分の未来をより広く柔軟に考えられるようになったと、前向きな捉え方もできなくはありません。しかし、決して他人事ではないはずの日本や世界の課題に対して、当事者意識はかなり薄れてしまっていました。
果たしてそれでいいのかと、講義を聴いてはっとさせられました。そして、大学は私達がこれからあらゆる課題解決に取り組んでいくための、知の礎を育てていくのに最高の環境であることを改めて気付かされました。
幸い、私はまだあと数年間大学にいることができます。そこでの過ごし方は間違いなく、ただのうのうとモラトリアムを満喫するようなものではない。知識や経験、吸収できることは全て吸収し、色々な方面でもっと厚みを増していきたい。そして社会に出てからも、どんなコミットの仕方であれ、日本・世界のことを常に考えていける人間でありたいと思います。それが結局、自分らしく幸せに生きることにもつながるんだな、とも。
自分の未来への向かい方がひとつ大きく変わった、貴重な時間でした。
宮野先生、本当にありがとうございました。』
◆
『1時間半の講演が一瞬で終わったように感じられた。それほど面白く、あっという間だった。講演の中で印象に残った話は、勉強と学問は違うという話だ。私は今まで勉強と学問の違いを考えたことがなかった。そして今回二つの違いを聞き、自分がまだ高校と同じような勉強をしていると気づき、恥ずかしく思った。これから学問へ切り替えなければならないと感じた。
大変面白い講演をありがとうございました。』
◆
『現在の様々な社会問題は、科学技術の暴走ではなく、人間の暴走によって引き起こされている、というお話はとても納得できた。自分でも科学技術の発展に人間の倫理観の成熟が追いついていないと感じることが多々あるし、技術を開発する側か利用する側のどちらに責任があるかというのはとても難しい問題であると思う。
今回のお話をきっかけに、改めて大学とは何か、学問とは何か、自分の大学生活をどうするか考えていきたい。宮野先生がされたような講演を、定期的に全学生対象に開催したら面白いと思った。』
____________
いかがでしょうか?参加者の感想を読むだけでもとても勉強になりますね。
社会で起きている重要な問題はどれも複雑で多様な観点・多様な学問分野からの視点が欠かせません。それに一人で取り組むのは手に余りますが、チームを作って協力すればはるかに大きな力を発揮できます。そして僕たち大学生には、大学という場があります。豊富な文献に加え、圧倒的な知を持つ先生方がいます。この大学ならではの貴重な資源を存分に活用し、仲間とともに学問し、大きく成長する3ヶ月半にしていきたいと思います。
(木下)